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THE CHERRY COKE$のVO.KATSUOのLogBook


by YUICHIROtccs

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アメリカ大陸横断#2 チェリコ物語




オレ達を乗せたバスは朝になるのを待ってオーランドを出発した。

移動時間は3時間位だっただろうか、着いた先はフロリダ州のタンパという港町。

ライブ会場と思われる建物の向かいでは賑やかなフリーマーケットが開かれていた。

バスを降りるなりネイティブアメリカンの末裔だというオヤジが陽気に絡んでくる。


MOCCHIがオヤジに絡まれているのを余所に会場を下見に行くと、なんとこの日は野外ステージだった。

予想外のコトに皆テンションもあがる。

倉庫を真っ二つにしたような建物がステージになっていて、その前にある広場がフロア。

青春ラブコメ映画で観るような、高校生が週末にダンスパーティーをしている、そんな雰囲気の場所だった。


リハを終えメンバーで飯へ行こうとしていたらちょうど食事を終えたネイトが戻ってきた。

この街には世界一大きなダリの博物館があるらしく、今からソコへ行くという。


彼に別れを告げ街中を歩き飯屋を探していると、先程分かれたネイトが走って戻ってきた。


「海を観たいか!?」


唐突な問いだったが「観たい!」と応えると「じゃあ案内するよ、飯も食える眺めの良いレストランがあるんだ」と、

今しがた食事を終えばかりでダリ展に行くはずだったネイトが、予定を変更してオレ達をヨットハーバー沿いのレストランに案内してくれた。

ココの港にはFLOGGING MOLLYが撮影で使った本物の海賊船が停泊していたり野生のペリカンがいたりと今までに見た事の無いような光景が広がっていた。

タンパ湾を一望出来るレストランに入りネイトを囲み皆で食事をとった。

ビールやカクテルで乾杯しこの旅に誘ってくれたコト、そして彼の心遣いに改めて感謝を伝えた。

日本でもたいして名前の知られていないバンドをアメリカへ、しかも自分達の大事なツアーへ喚んだところで集客につながる筈もなく
言ってしまえば彼らには何のメリットも無いTHE CHERRY COKE$の召喚。


オレ達の感謝の言葉にそんな申し訳なさが含まれているのを感じたのか、彼はこの時こんなコトを言ってくれた。


「大丈夫、君達のFLOGGING MOLLYへの気持ちはじゅうぶんに伝わってる、

このツアーに参加するコトによってTHE CHERRY COKE$がこの先バンドを続けていく上で

ひとつのキャリアになるのならオレ達はそれだけで嬉しいよ

そして何よりこうして約束を果たせたことが嬉しいんだ」と。

彼は涙を浮かべながらそんな優しい言葉を伝えてくれた。


この時の彼の優しさをオレは生涯忘れない。




この日の夜もライブは大盛況だった。

アメリカ人は本当にパーティーを楽しむのが上手い、そんな光景を目の当たりにした夜だった。




ココからはフロリダ州を出て移動距離も長くなってくる。

しかし寝泊りはバスの中、寝ている間に次の街へと向かっている。

快適で何一つ不自由の無い移動。

このツアー中、コンディションを崩すことなく周れたのは本当にコレのお陰だったと思う。



翌朝目覚めるとルイジアナ州南部、JAZZ発祥の地ニューオーリンズに到着していた。

この街では2日ほどのオフもあり、その合間にアー写撮影をしたり街を散策したりと凄く充実出来て、この旅の中でも多くの想い出が残っている場所だ。

フランス領土だったコトもありヨーロッパ風の建物が並ぶ。

バーボン・ストリートでは路上でバンドが演奏し、バーからはジャズバンドの生演奏が聴こえてくる。

ケイジャン料理に舌鼓を打ちザリガニの美味しさを知った。

ミシシッピー川を眺めながらの夜景は今でも鮮明に覚えている。

Reverend Peyton’s Big Damn BandのDr.ジェイミーとスタッフのブランディーは婚約していた為、バチェラ・パーティーを企画しミンナでストリップにも行った。

この街の会場もHOUSE OF BLUESだったのだが、ココのブッキング・マネージャーがチェリコを気に入ってくれて帰国後も何度か連絡をくれた。



2日間のニューオーリンズを満喫して次に向かった街はテキサス州最大の都市ヒューストン。

ココでもアー写撮影をした。

この旅に同行してくれたJEMIちゃんと辺りをロケハンしていると雰囲気の良い一軒のホットドック屋を発見。

店のオーナーに許可をもらい裏庭を借り撮影。

ちなみにこの時撮影したアー写はこの後リリースするコトとなる"Sail the pint"でも使われている。


この日のライブ後には娘2人を連れた50代位の男性に声をかけられた。

詳しいコトは忘れてしまったが、何かの会社を経営している社長で名刺を渡され、娘が君を気に入ったからコレからウチに遊びに来ないかと。

どれだけオープンな家族か知らないが凄い誘い方をするもんだ。

勿論断ったがそれでも社長は「じゃあ俺とゴルフに行こう」と誘ってくる。

ファイナルのメサにも行く予定だから午前中にゴルフをしよう、と。

好意は感じたが凄まじい押しにチョットひいてしまい、やんわりと断った。

が、コレがまずかった。

NOと言えない日本人丸出しのオレ。

コレが文化の違いか、この社長は本当にファイナルの日に車で迎えに来てしまったのだ。

結局ゴルフには行かなかったのだが、社長の寂し気な顔を見た時は本当に申し訳ないコトをしてしまったと反省した。


こうしてヒューストンを後にしたオレ達は次の目的地ネバダ州、世界のギャンブラーの聖地ラスベガスへと向うコトになる。

しかしヒューストンからラスベガスへの移動は距離が長く日を跨ぐため、途中メキシコとの国境の街エルパソで宿をとるコトにした。

外壁は崩れエレベーターも故障している見るからに安そうなモーテルだったが、それもミンナで居ればそれも楽しみに変わる。

近くのガソリンスタンドで酒を買い込みかなり深い時間まで皆でポーカーに興じた。


しかし事件はこの翌朝起きた。

空は雲一つない快晴、カラッと晴れたエルパソを後にしたオレ達はまだ誰もそのコトには気が付いてはいなかった。




続く…


赤坂BLITZまで後6日!!!

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LIVE情報→ www.thecherrycokes.jp


KAT$UO
by YUICHIROtccs | 2013-12-18 03:03